タグ別アーカイブ: 金融緩和

異次元緩和3発目! 121円を突破したドル円、週明け以降はどうなる?

生き残った人は運が良かったとしか言いようがない相場が訪れました。日本経済新聞に「マイナス金利を議論」という見出しが踊ると、市場は色めき立ち119円まで一気に買い上げ、実際にマイナス金利という異次元緩和が実施されると、121.5まで凄まじい上昇を開始しました

問題はここからで、マイナス金利が実際にドル円に大した影響を及ぼさないという見方が広がるやいなや、今度はノンストップで250ppsの下落を示現、かと思いきや直後に200ppsの暴騰となり再び121円に収まるという、誰も予測できないような動きとなってしまいました。

自分もスキャルピングで軽くエントリーしましたが、全く全体の動きについていくことが出来ず……。特に119.5まで上がってきたところで渾身のショートポジションを作るも軽く踏み上げられ、120円にタッチしたところであえなく損切りを敢行するこことなりました。

しかし、日経先物をみると現物の終値と大差ないことをみても、「追加緩和」という認識は市場にあまりないのではないでしょうか。今でこそドル円は、金利差が意識されて上げ続けていますが、週明けにもなればマイナス金利のインパクトは薄れ、再びリスクオフ市場と、その巻き戻しとの綱引きが始まることと思われます。

特にこのところ酷いのはアメリカの指標で、市場では「リセッション開始か」とまで言われている始末です。中国に加えて、こうしたリスクオフ要因を相場が放っておくはずもなく、結果的に今の地点は、格好のショートポイントになるのではないかというのが筆者の見方です。(執筆者:大島 正宏)

口座開設+取引で5000円キャッシュバック!↓↓

スプレッド幅、業界最狭水準ならここ↓↓

トラッキングトレードで繰り返し取引しよう↓↓

黒田日銀総裁の狙い撃ち口先介入発言でドル円暴落 このあといったいどうなるか?

10日の東京市場はいきなり黒田日銀総裁が衆議院財政金融委員会に出席した黒田総裁の答弁で一気にドル円が急落することとなりました。

黒田総裁は民主党の前原議員の質問に答える形でこのときとばかりに「実質実効レートでここからの円安はありそうにもない」と発言して完全に口先介入を実施。さらに、「永久的な量的・質的緩和は考えていない」「付利金利の引き下げは検討していない」と追加緩和に消極的である旨を訴求してドル円は程なく2円以上の下落を示現することとなりました。

最初から円安けん制を狙った確信犯的答弁

まあ125円を超えて週末を終えていますからなんとか沈静化させたいという目論見もあったのでしょうが、ちょうど国会に呼ばれたのでいいタイミングということでこうした発言をあえて行ったものと思われます。いまのところ122円は割れていませんので、11日の米国市場で小売売上高などが予想を超えれば再び125円方向に戻ることも考えられます。

直近は一旦調整か?

ただ、以下のチャートのように21日のボリンジャーバンドで見ますと日足では完全に+1σを切って落ちてきてしまっていますので、124.600円以上を回復しないことには上昇基調には戻らなさそうな雰囲気となってきています。この水準では口先介入がでるのではないかとは思っていましたがまさか黒田総裁自らやらかしてくれるとは思いませんでした。しかし中央銀行の総裁が為替の水準について具体的なレベル発言をするのは明らかに問題だとは思いますね。

ただし、相場は必ずだめだと言われると試しにいくものですから再度128円方向をやりに行く可能性はまだ残されています。基本はしっかり押し目買いで、120円を切るとこれはトレンド自体に変化がでることになりそうです。(執筆者:大島 正宏)

根強い利上げと緩和期待、実ははめ込み?

最近のドル円に顕著な特徴として、下げるときは数時間かけて20銭前後のジリ下げ、上がるときは30分といったような傾向がみられます。

これで上下どちらかに動きがあればいいんですが、基本的には119円―122円の狭いボックスレンジをさまよっているのが現状です。しかし、これも全て「利上げ期待」と「緩和期待」がもたらすものだと一般的には言われています。

ここでいう緩和期待とは、日銀の緩和を市場が期待しているというものです。

日本国内に住んでいる我々からすると、追加緩和が行われるということはまずないだろうと体感的に分かるものなのですが、海外在住のトレーダーの間では定期的に日銀が追加緩和を行う可能性を示唆するレポートなるものが話題となります。

これが信憑性のない謎の人物によるものならいいんですが、大手証券会社や投資ファンドが堂々と出してくるレポートだからたちが悪いんです。

これは、アメリカの利上げ期待ムードにも同じことが指摘可能で、議長がハト派である時点でどう考えても6月に利上げが行われるとは思えないような状況にも関わらず、利上げ期待観測と名打った謎のドル買いが出動してきます。

しかし、こういった大手証券会社や投資ファンドのレポートという大義名分による買い上げ・売り込みは、実際のところ「はめ込み」の一種なのではないか、と筆者は睨んでいます

つい最近も、欧米の大手証券会社5つが自分たちに有利な指標情報や顧客情報を共有し合って、投資家たちをはめ込んで金銭を巻き上げていたことから、5000億円の罰金をアメリカ政府より下されるという事件がありましたが、これと同じようなことが、こういったレポートでも行われているのではないか、ということです。

冷静に考えればありもしないような噂をバラまき、初動だけ自分たちで売買することで、市場をうまく牽引する……何やら陰謀論めいた話ですが、こういった事件が明るみになっただけに、全くの妄想だと片づけられる類のものでもないと筆者は考えています。

翻ってドル円に話は戻りますが、売り込まれたところで、こうやって謎のレポートがだされ買い上げられ……の繰り返しを見ていると、なんだか彼らに踊らされているだけのような気がしてきます。

踊らされているだけでなく、レンジ相場であるならあるで、うまく彼らを利用したいものですが……。5月23日はイエレン議長の講演があります。ハト派と言われている議長なだけに、6月利上げ期待を一掃するような発言が飛び出すのか、注目ですね。(執筆者:大島 正宏)

日銀にはさらなる追加緩和の余地はもうない? 日銀を取り巻く厳しい状況

黒田バズーカによる量的金融緩和が始まってから既に2年、資金としても80兆円近いお金が投入されましたが、結果として2年2%という公約は後ずれさせざるを得ない状況となっています。

今週発表となるGDP次第では海外の投機筋からまたしても追加金融緩和の声が高まりそうですが、実はもはやそう簡単に追加緩和ができる状況ではなくなってきていることが様々なデータから予想できるのです。

既に日銀のバランスシートは300兆円を超える水準に達成

1月のスイス中銀の無制限介入突如中止宣言・いわゆるSNBショックはまだ記憶に新しいところですが、このSNBもGDPの7割が外貨準備高となったことから、それ以上の介入を断念せざるを得ない状況となっています。

日銀の300兆円のバランスシートは既にGDPの6割で、今宣言した規模で緩和を行っても来年には7割に到達することは間違いない状態となっているのです。

ここまでくれば300兆も400兆も大して変わらないような錯覚に陥りますが、日本の税収は年間たった50兆円で、しかも公務員の人件費だけでも27兆円もかかっているのです。

日銀といえどもこれ以上のバランスシートの拡大はかなり厳しい状態です。なにより日本の3倍以上のGDPを誇る米国のFRBですら4.5兆ドル、日本円で540兆円ですから、日銀の抱え込んでいる債券等の規模の大きさが改めて意識される状況です。

既に国債の買い入れは札割れ

2年ほど前から買入れている国債も最近ではマイナス金利にしても札割れを起こしており、既に市中から買付けるのは難しくなっていることを示唆しています。銀行は日銀の金融調節や金融派生商品取引の際に担保として国債が必要となっており、これまでも日銀に脅かされて国債を放出してきていますが、もはや既に限界に近づいているのが実情です。すでにこの段階で今年70兆円程度増やすとされたマネタリーベースですら実行不可能に直面しているのです。

ECBを真似た付利のマイナス金利も実行不可能

ECBは民間銀行が預け入れる預金をマイナス金利にすることで市中に資金が出回るようにすることに成功していますが、日銀では付利は残されたままで、しかも今回の金融緩和で国債買取から市中に出回ったはずの資金の殆どは銀行経由で日銀の当座預金に戻ってきてブタ積みされているだけというのが実態です。

ブルームバーグの直近の報道ではこの付利の撤廃や引き下げなどの可能性が指摘されていますが、これはある意味で日銀から民間銀行への補助金の役割を果たしており、簡単には撤廃できないのが実情です。

また短資会社などはこの利息があるからやっていけている部分があり、完全に付利がゼロになるとその経営にも影響がでることは必至の状態です。財務省からも短資会社には多くのOBが天下りしている関係もあってこの付利の撤廃はそう簡単にはいかないわけで、追加緩和に利用するのは事実上絶望的といえます。

黒田さんはいくらでも買い入れるものはあると豪語するが・・

日銀黒田総裁は今後も緩和措置として買い入れることのできものはいくらでもあるとしていますが、中央銀行でETFのようなリスク資産をどんどん買い入れているのは実は日本以外にはないのが現状で、債券買い入れというのはそれほどフリーハンドではないと言えます。

また国債以外の買い入れ拡大に難色を示す経営陣も日銀には多いと言われ、話はそう簡単ではなくなっています。いまやETFを通じてファストリの大量株式保有に日銀の名前がでるのではないかという話も登場するぐらいの状況で、債券の買い入れは厳しさを増してるのです。

よほどのことがない限りQEの追加はありえない

こうした状況から、QEがまたサプライズ的に起きると期待するのはかなり難しそうです。

黒田総裁は財政規律が守られないなかで財政ファイナンス的に政権に資金を提供する現状を危惧しはじめており、むしろ出口を考え始めているとも言われています。

海外勢が日銀の追加緩和期待で相場を上げるところにはついていき利益をしっかりいただくべきですが、失望売りが出る前に売りでも利益を確保するぐらいしか今後日銀のQEネタでの儲け口はなさそうな状況です。

特に政権と日銀との不協和音は日に日に大きくなってきており、多少の株価の下落やGDPの伸びの縮減ぐらいでは追加緩和を期待するのは無理と言えそうです。 (執筆者:坂本 博)

口座開設+取引で5000円キャッシュバック!↓↓

スプレッド幅、業界最狭水準ならここ↓↓

トラッキングトレードで繰り返し取引しよう↓↓

ドル円の上値追いには注意!

予想通り日銀が金融緩和を見送ったことで、119円前半まで下落したのち、一気に150ppほどの上昇で見事にV字回復したドル円ですが、果たしてこのまま上がり続けると言えるのでしょうか。

私はこのV字回復の持続をかなり懐疑的に見ています。もちろん、無意味に上昇するということはないので、何らかの買い上げ理由があったものだと思われますが、このまま買い上げる理由が短期的・中期的には全く存在しないからです。

長期的には日米金利差から円キャリー取引が活発になると思われるので、ドル円にも円安圧力がかかってくるのですが、アメリカの経済が低すぎるGDPに代表されるがごとく失踪気味なうえ、日本もこれ以上の追加緩和が見込めないという状況では、アメリカの利上げが遅れ、日本が出口戦略を検討しているも同じなので、円を売ってドルを買うメリットがほとんどないに等しいからです。

さらに懸念すべきなのが、シカゴ筋に代表されるヘッジファンドの円買いポジションが週を追うごとに増え続けている点です。このペースが続けば、数週間以内に円の買い越しが起きることは確定的でしょう。

これだけの円買いにも関わらず、本邦の買い支えが相殺してしまっていることは注目に値しますが、これ以上円安を進めて「為替操作国」のレッテルをはられることは、TPP参加も踏まえ日本としても避けたいはず。

つまり現在のドル円上昇は、「遠い将来に利上げが起きるから」という理由以外、なにもファンダメンタルの観点からは買われ続ける要因がないのです。テクニカル的にも月足はMACDがダウントレンドを示し始めています。よって、売りで入ることは避けたいにしても、高値をこれ以上追い続けることには、十分注意した方がいいでしょう。(執筆者:大島 正宏)