移動平均線は初心者向き?
移動平均線について先輩トレーダーに教えてもらったことで、すごく印象に残っている言葉があります。
それは「水平線が使えるようになってから覚えたほうが良いよ」というものでした。計算式も簡単で、見た目にもわかりやすそうな移動平均線、そんなアドバイスをされるなんて意外でした。
でも、基礎をしっかり身に着けてから少しずつ複雑なものを使っていくべきなのでしょうね。特にFXはいきなり難しいシステムやインジケーターが簡単に手に入る世界なので、基礎を見落としがちです。
1本の移動平均線が持つ力、慣性力
普通は、1~数本の移動平均線を使うことになるでしょう。長期と短期で2本かもしれません。先輩たちがどう使っているかですが、「慣性力」をみるくらいで、特に難しい使い方をしていませんでした。
「慣性力」はレートが移動平均線から乖離しても必ず引き戻される性質のことです。ゴムに例えられたりしますね。
過去のレートの平均を次々と描くわけですから、いつかくっつくのは当たり前ではあります。
これを念頭に、それまでに培った相場観と合わせ、補足としてエントリータイミング等を計るために使っているようです。
(MAから乖離しすぎだな、そろそろ利確するか)みたいな感じでしょうか。
明確な根拠はあっても、エントリーやエグジットのポイントに精度を出すために、真っすぐな線や移動平均線といったガイド役が居てくれると助かります。
私は、なにか線がないと手元に綱のない吊り橋を渡るような気がして、エントリーの決心がつきません(笑)。
留意点まとめ
SMA、EMA、WMAとありますが、使う時に絶対に忘れてはいけない留意点をあげておきます。うっかり見逃すと無駄に表示させるだけになってしまうので、ぜひチェックしてみてください。
移動平均線も元々、株の世界で生まれたものですね。
・途中の情報が省略されて描かれるので、イベント後などはずれやすい
・株なら日足の終値が大きな意味を持つが、FXは24時間眠らず連続している
(意味のある時間は市場によって違う)
・市場参加者が支払った平均コストは、その心理を推し量るために勘案する目安
(レートがMAより上なら、売り方は焦っているとか考える)
ちなみに、何本線が良いのか悩みます。こちらも自分で見つけるしかないようです。最初は本などを見て設定して、トレード日誌と照らし合わせて調整していくと良いでしょう。(執筆者:鈴木 マリア)