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レパトリ終了のドル円、今後は何をきっかけに?中国?それともGW?

 119円―121円のレンジを延々と上下しているドル円ですが、ひょっとすると今後も上値方向へのレンジブレイクかもしれません。4月からは例年ドル円があまり動かない上に円高に流れる時期に入ってしまうからです。

 レパトリエーション、通称レパトリと呼ばれる海外資金を円に換金する過程で起こる円買い圧力がたたでさえこの時期は強まっており、ドル円の上値を抑えていたのですが、4月上旬は海外投資家が投資対象を見直す時期に入ることもあり、例年ドル円は不気味な静けさを漂わせるようになります。

 4月後半から5月にかけては、お決まりのように中国の景気減速がネタにされ株価と共に失速を起こすケースが見られます。これは売るネタを探している市場が中国の景気減速に飛びついているだけとも言えるのですが……。昨日発表された中国の指標でもほとんどが景気減速を示すものであっただけに、市場が中国をネタにして一気にゆさぶりをかけてくる可能性は高いです。

 またこの時期は、ゴールデンウィークで円高というジンクスもあります。毎年のようにゴールデンウィークになると何故か円高に振れるので、市場関係者も頭を痛めることが多いのですが、その一方で円高に振れる年は、年末から年明けにかけて大幅な円安を示現していることが殆どであることには留意して置きたいです。

 そして、今年も見事にアメリカの経済が絶好調というネタで、年初から円安に上がれていたわけで、結果としてアメリカ経済も雇用以外はそこまで強くないことが市場の中で再認識されつつある中、そろそろ時期的にも反動が来るのでは、というのが私の見方です。(執筆者:大島 正宏)

2万円至近の日経平均・東証の投資主体別売買動向を見れば買い手は一目瞭然

2万円至近の日経平均・東証の投資主体別売買動向を見れば買い手は一目瞭然
~噂や妄想で売買するトレーダーは早晩市場から消える~

 いよいよ日経平均2万円が近づいています。しかしこの高値で一体だれが株を買っているのでしょうか?

 巷ではGPIFが高値で買っているというまことしやかな嘘が出回っていますが、彼らは1万8000円を超えてからは買っておらず一部は売りこしに回っているのです。実は東証が毎週発表する投資主体別売買動向を粒さに見続けているとこの流れははっきりとわかるのです。

GPIFは高値で株を買っていない

 確かに1万8000円以下、1月の段階ではGPIFはしっかり買いを入れてきましたが、1万8000を超えてからはこの報告にある信託銀行の年金勘定はまったく買い越しにはなっていないのです。東証の発表データでは1月には現物と先物で計6818億円の大幅買い越しを行った信託銀行の年金勘定は、2月に入ってからは急激にその買いを逓減し、3月第一週には34億円の売りこしを行っています。マスコミやネットで噂されている準公的な組織の継続的な買いという話は実は誤報です。

2月からのHFの巻き返しで大幅上昇の日経平均

 一方、1月外資系ヘッジファンドは先物と現物を含めて2兆円に迫るボリュームを売っていますが、上述の予想外の日銀とGPIFの買いに驚いて突如として2月の後半から先物9割、現物1割程度の比率でほぼ1月と同額の2兆円を買い、3月に入ってもその流れを止めずに買いあがってきました。ただし先物と現物株の比率は実に9対1となっていますから明らかにデリバティブ主体の動きです。

1万9000円台に買いを入れているのはさらに別の海外投資筋

 しかし既にこの日本株のデリバティブに長けている外資系ヘッジファンド勢も買い増しはしておらず、一部は売りに回り始めているのです。ところが、欧州のQEスタートで爆騰する欧州株の過剰流動性の流れを受けて外資系のペンションファンドなどが日ごろ買い慣れていない日本株への買い遅れを巻き返すために1万9000円台でも積極的に買いを入れてきているというのが今の実態です。

 したがって相場の吊り上げ主体はあくまでデリバティブで先物を買っている投機筋ですから、短月で積み増してきている2兆円程度の資金は必ず反対売買の対象になることは記憶しておく必要があります。過去5年の4月、5月の東証の売買動向を見ていますと、4月は既に下げの始まる月であり、5月はSell in Mayそのものの状態が続いています。

 2013年前半のように海外投機筋の株買いに合わせて為替ヘッジのためにアルゴリズムがドル円を買い上げるという動きはまったく見られなくなっています。むしろこれが見られないということは、HF勢も先物の日経平均を長く持たない可能性のほうが高いことを示唆しています。大手のHFの半期決算が5月末であることを考えれば45日ルールで日本の統一地陽選挙終わりあたりに株の激下げが起こる可能性があると想定しておいてもよいのではないでしょうか?ほぼ5%で1000円下落となるとドル円がそれに付き合わされる可能性は高くなっています。

 24日現在で日足でのドル円の上昇トレンドはとうとう消えています。ここ数日で下値を試す可能性も高く、買い一辺倒の相場状況には大きな変化が訪れているように思われます(執筆者:坂本 博)

日経平均はどこまでいくのか? 株高の真の原因とは

 ドル円が120円を挟んで上下を続けている間、日経平均は今日も194円の上昇を示現しました。これで10営業日足らずで1000円近くの上昇を描いていることとなり、どこまで上り続けるのか、というのが市場プレイヤーの関心の的でもあります。しかし、ひとまず20000円という節目をアタックすることは間違いないでしょうが、その後もはたして無限の上昇を続けるかと言われれば疑問の余地があります

 市場関係者や専門家が日経平均がこれだけ買われている原因を探っています。GDPデフレータの数値が改善しただとか、ダウが上がりすぎていたので日経平均は割安だったとかならまだしも、円安が主だった企業の円建て連結決算を見せかけて膨らませているので株が買われているなどと言った訳知り顔の自称専門家まで某雑誌で散見される始末です。しかし、私はこの株高の原因は非常にシンプルなものだと思っています。それは「ノリ」です。

 もはや、以前のようにファンダメンタルや指標で株が動く時代は過ぎ去りました。アメリカの株価を思い出してもらえれば分かりますが、リーマンショックからの停滞後、いくら指標や決算が悪くともダウはつい最近まで延々と買われ続けていました。もちろん、金融緩和で株高へ持っていこうとする動きが背景にはありましたが、基本は買いが買いを呼ぶものです。大量の資金を有するパワープレイヤーが先鞭をつけ、普段は株について興味もない市井の人間までが株について話し始めたところが終わりです。日本株は現在、パワープレイヤーも市井の人間も総買いに回っていますが、前者が今後も同じノリを続ける根拠はどこにもありません。

 数年前、ドル円が80円から95円ほどになる過程、つまり最初にアベノミクスが叫ばれ始めたころ、日経平均が突然1000円の暴落を起こすという事件がありました。しかし、これは1週間ほど前から予兆が出ていたのです。個別株のほとんどが売られていたのにもかかわらず、日経平均寄与度の高いソフトバンクやファーストリテイリングなどの株がこれらパワープレイヤーによって強引に買い支えられていたため、見かけ上は日経平均が上がり続けているように見える、といったことが問題視されていたのです。彼らは強引に買い支える一方で、日経平均の先物の売りポジションを大量に構築し、準備が整ってから、上に上げたような寄与度の高い現物株の買いを外す、という行為に出ました。それが1000円暴落の顛末です。

 今回も同じような事件が起こるのではないか、同じような予兆が出るのではないか? と私は睨んでいます。儲けるのはパワープレイヤー、割を食うのは末端の個人投資家、という構図はFX同様に株でも同じだからです。もちろん株が大きく暴落を起こすようなことになれば、ドル円もリスクオフムード一色となり、一時的に大きく円高へ振れるかも知れません。そういった意味でも株の普段と違うような細かい動きには、注意したいものですね。(執筆者:大島 正宏)

文言ははずれたのにドル円激下げ~株は上昇してイエレン議長の思惑通り

 待ちに待ったFOMCの結果発表ですが、フォワードガイダンスから例の辛抱強くの文言が外れたにもかかわらずドル円は大幅下落。しかも120.300円で下げ止まったので起きていて買った方も多いと思いますが、120.800円のショートカバーで押し戻され120円にあったストップロスをひっかけてまさかの119.260円レベルまで爆下げしてしまいました。

 案の定、私も下げた120.30円あたりでロングしましたが上がらないところでドテンをした途端さがりはじめてなんとか119.400円でショートをリカクし往復で170PIPS確保することができました。もうウルトラプライスアクショントレードです。

 ユーロドルは逆に大きく戻し1.1を超えたところにあるストップロスをつけて跳ねましたが、ここでショートして、追加で1.09900でショート、1.08300で一括リカクができましたので330PIPS程度確保できた感じです。ほぼ2時間程度でなんとか500PIPS程度を稼ぎましたが、気がついたら夜が明けていました。

 なんと今回のイエレン議長のオペレーションは、株も上昇させ、為替はドル下落に持ち込むというなかなかのマジックでとりあえず第一ラウンドを終了しています

 ECBのスーパーマリオことドラギ総裁も日本のデフレプロセスをよく研究している感じですし、Fedもかなり相場の動きがどうなるかをシュミレーションしてFOMCのフォワードガイダンスを出してきている感じで、日銀だけが政権とのコミュニケーションギャップで先出しに量的金融緩和などをしてしまって、ターゲット目標を苦し紛れにうやむやにするというかなり中央銀行間のオペレーションに関する力の差が出始めていることを感じる次第です。

 さて、この先ですが、一旦はドル円は上値が重く、簡単に120.500円を超えない可能性もでてきています。またユーロドルは1.1~1.05のレンジを形成した感があり、一方通行で動かない可能性もでてきています。ただ二つの通貨ともに調整が結構効いた感じがしますので、さらに上方向を目指すきっかけはできた感じです。この先の動きが注目されます。(執筆者:坂本 博)