タグ別アーカイブ: 中国

為替相場を左右する最近の中国経済はどうなっているのか?

最近ニュースで騒がれている中国経済の問題。以前から中国に関するニュースは尽きませんが、最近「いよいよ中国は崩壊するのではないか」という話をよく耳にします。一見為替相場に直接関係が無さそうな中国問題ですが、中国経済の悪化によるリスクオフの傾向、つまり安全な円買いの傾向が高まっています。そこで、現在の中国経済の懸念点を何点かピックアップして見てみましょう。

金融緩和が機能していない

中国は以前より政策金利の引き下げなど、金融緩和をしています。これは現在日本がアベノミクスとして行っている金融緩和と意味合いは一緒で、金利を引き下げ企業にお金を循環させ、設備投資などにあてて貰う事で景気を回復させる政策です。しかし、中国の場合、金利を引き下げても、企業自体の業績は悪化する一方であり、企業の固定資産や資金需要もますます悪化しているため設備投資などの動きが起こらない状態になっています。つまり、約1年程行っている金融緩和は機能していないことを意味しています。

過剰債務、過剰投資の恐れ

これは以前から騒がれている話ですが、資金不足にも関わらず過剰投資をしている問題です。もし仮に資金が無いにも関わらず過剰投資をしている場合、いつか財政破綻が起こる可能性が大であり、財政破綻が起こると為替相場に限らず全相場に対して混乱が起こる事は必至です。また、ブラックマネーなどの噂も囁かれており中国の資金問題は常に注視する必要があります。

上記で挙げた内容のみならず、中国に関する問題はたくさんあります。その中で、どの問題が為替相場に影響を及ぼすのか日頃から注視しておく必要があります。まずは、中国問題の中でも、中国経済の悪化により世界経済に影響を与える問題、マーケットがリスクオフになりそうな問題を特に注目しておくと良いと思います。(執筆者:山本 健吾)

SDR狙いの中国 しかしまだなにが起こるかわからない中国関連動向

中国人民銀行は三日立て続けに元を切り下げて4.6%下げたあと一旦少しもとに戻す動きをとり、これ以上は当面やらなさそうなことを記者発表で口にしています。しかし為替効果からいえば10%程度まで切り下げないことにはあまり適切な効果がないといった専門家の指摘もではじめています。

SDR狙いで切り下げ前倒しか?

中国はSDR狙いで急にやる気を見せたという説もではじめています。

SDRはSpecial Drawing Rights(特別引き出し権)の略で、IMFへの出資額に応じて、加盟各国に割り当てられる準備資産。急激な資本流出などで資金が足らなくなった加盟国は、SDRと交換することで他の加盟国から広く世界で流通しているドルやユーロ、円といった通貨を融通してもらえるものです。IMFが1969年に金やドルを補う準備資産としてつくり出したしくみで5年に一度見直しが行われ、前回は2010/11年に行われています。

現在の構成通貨は、ドル・ユーロ・ポンド・円の4通貨ですがここに人民元が加わると、G7以外の通貨、そして新興国通貨としては、はじめての採用となるので中国はこれにノミネートすることを狙っているといわれているのです。

DR構成通貨となるためには、商品とサービスの輸出で過去5年間最大の価値を保有していることに加え、通貨が自由に使えることが条件とされていますが、IMFが8月4日に発表したレポートでは人民元採用が消えかかってきているため、一気に今回の切り下げを断行を実施しSDR早期実現に動いているのではないかとの憶測も飛び交っています。

SDRに反対はおなじみの米国、日本勢

このSDR加入に好意的なのはイギリス、ドイツ、フランス、イタリアですが案の定米国と日本が反対している状況です。

今回の中国人民銀行の動きに対してIMFは、人民元レートに市場の実勢をより反映させる決定を行ったことは「歓迎すべき第一歩」と評価しています。また中国が経済における市場原理の強化を求め、急速に世界の金融市場への統合を進める中、為替レートの柔軟性拡大は同国にとって重要だとも述べている状況で、今回の切り下げについて「特別引き出し権(SDR)の構成通貨への採用基準に対する直接的な影響はない」ともお断りをしている状況にあります。

何をどこまでやるか分らないのが中国

今回の切り下げも1回こっきりといいながら結果3回実施し自分で介入したりする一貫性のなさが中国の動きとなっており、本来9月の習近平訪米にあわせて切り下げが行われるのかを思いきやいきなり前倒しとなってきているだけにこれでおしまいと思っているのはリスクが大きすぎるという声もきかれはじめています。

実際9月の中国は政治の季節で様々な人事も発表されることからさらになにかが動くことも想定しておいてよさそうな状況です。これで収まったという論調も強くなっていますが、まだまだわからないというのが実情ではないでしょうか?(執筆者:角野 達仁)

中国人民元切り下げで豪ドル円ダブルボトム大破 さてこれからどうなる?

国内はお盆入りでほとんど相場も動かないとタカを括っていた最中にやってくれました中国人民銀行~いきなり人民元1.9%の切り下げです。これで最も大きな影響を受けたのは豪ドルで豪ドル円はここのところの下げを戻してダブルボトム完成かと思われた矢先のこの報道で見事に大破となりました。

dgasga

この発表以降クロス円は全体に円高傾向がありドル円もそれに押される形での動きとなっていますが、ドルが全般に買われていることから11日のロンドンタイムで一旦つけた125円台をさらに上値ためしに動く可能性が高くなってきています。

ただ上値の幅もそれほど用意されているわけではないですし、本邦勢のお盆休みのリーブオーダーもそれなりにあるはずですから青天井というわけにはいかない可能性が高いですが、126円台のオプションを買っているヘッジファンド勢にとっては高値売却のためにも接近させたい思惑があるはずで126円に近いところまで試しに行く可能性はありそうです。

人民元切り下げで何が起きる?

さて問題は人民元自体の問題です。この時期に対ドルで1.9%も切り下げるということはそんなに国内情勢が厳しいのかという疑惑の目でみられるきっかけとなることが考えられ、米国の利上げも近いことから中国からの資金の引き上げが起こる懸念がではじめています。仮にドルへとシフトすればドル円は上昇しますが、資金が米国債券に流れ込めば債券安からドル安円高も考えられ、この影響は一元的には語れない状況となっています。

またせっかく戻しかかった豪ドルは円に対してもドルに対しても安値に動くこととなり、サポートラインを再度確認しにいくことになるのではないでしょうか?

中国人民銀行もけっこうむちゃくちゃな政策をやりはじめているように見えますが、金融抑圧と中央銀行バブルで株価を押し上げ円を切り下げているどこかの国の政策と箇条書きにしてみるとあまりかわらないというのは外資系投機筋の見方のようで、日本の中央銀行バブルの終焉も気にする時期にさしかかってきているかもしれません。(執筆者:坂本 博)

中国の景気減速がドル高を形成! ドル円も青天井となるか

先日、中国の経済成長率が実は公表されている数値の半分程度なのではないか、という耳を疑うようなロイターのニュースが市場を席巻しましたが、今回発表された通貨切り下げニュースをみれば、あながち間違いではないのかも知れません。中国は人民元の中心レートを1.9%も切り下げる決断に出ましたが、この規模は実に20年ぶりとなります。

見方によっては「20年に1度レベル」とも言えるこの中国の景気減速は当然、同国と関係の深い豪ドルなどの資源国通貨を大幅に押し下げる格好となり、ドルは押し出されるようにして上昇しました。ドル円もこれにつられて、雇用統計で下げた分を打ち消すようにして、124円台後半へ再び浮上することとなりました。

こういった流れからは、ふたたび市場がドル高を形成していきそうなムードが漂ってきますが、ドルが市場でどの程度需要があるかを表した指標であるドルインデックスをみると、97.05と相変わらず「超高値圏」とも言える数字となっています。

近々予定されているFOMCで利上げが取沙汰されていることもあり、ドル高に対するけん制発言が警戒されるところですが、今のところ米国の主だった関係者からはそういった声は聞こえてきません。日米両国からの牽制がこのまま何もないようであれば、125円をしれっと超えて、ドル円も青天井になってしまう可能性があるだけに、ひとまずドル高に対する関係者の発言に関しては注視したいところです。(執筆者:大島 正宏)

中国暴落の影響は微小? 市場は15時で終わりじゃない!

このところ発表されている指標も悪くなく、いったんは落着きを取り戻していた中国株式市場ですが、7月27日はなんと8.5%もの大幅下落をみせ、2007年のリーマンショック以来、最大の下げ幅を記録しました。

最大下げ幅を示現してしまった割に、以前ほどニュースとして取沙汰されなかったせいかどうかは分かりませんが、ドル円は50pp、日経平均も200円程度の下げに留まり、「思ったほどではない」というのが市場の見方でした。

しかし欧州市場が始まっている現在、日経平均先物は400円の下げ幅を記録、ドル円もジワジワと123円割れを試そうとしています。これは、ひとえにダウ先物が時間外であるのにもかかわらず、120ドル近くの下げを記録していることが主因ですが、124円半ばで力強さを見せていた昼とは打って変わって弱弱しくなってしまったドル円に、戸惑っている方も多いのではないかと思われます。

このままダウが下げ続ければ、124円のストップロスを巻き込む形で、122円半ばへと落ちていくシナリオはもはや確定的とも言えます。最近でこそ連関が見られませんでしたが、日経平均とドル円の取引で注意したいのは、決して東京市場の後場が終わる15時が、市場の終わりではないという点です。

2つとも海外市場に恐ろしいまでに影響されるため、むしろ注力すべきは欧州時間からなのです。日経平均やドル円が日中底堅いといっても、中国市場の暴落を受けて、すでにダウはジリジリと下げ幅を拡大していました。この時点で、この日の「上げ」はまずない、と読むのが適切でしょう。筆者などは、日経平均など一切みずとも、ダウ先物さえみていれば、ドル円は勝てると思っているくらいです。

もちろん、米国市場が始まった後、ダウが大きく切り返すことに成功すれば、日経平均やドル円も値を戻すシーンがあるかも知れませんが、いくら昼間に余波が少なかったからといって、安心しないようにしたいものです。(執筆者:大島 正宏)