タグ別アーカイブ: バブル

アップルの株価がきっかけ? 米国株のバブルが崩壊するとき

ドル高によってアメリカの製造業にブレーキがかかっているのは周知のとおりですが、決算の数字を見てみると製造業に限らず、アメリカの企業全体がドル高によって利益を損なっていることが明らかになっています。

Financial Timesの報道によると、ドル高によってこの四半期だけで200億ドル分の利益が全米の企業から失われた可能性があるとのことです。見通しよりも利益を減少させた企業は55%にのぼり、多国間企業は軒並み10億ドル以上の利益減少を起こしているようです。

一方、そんな中にあってもテクノロジー企業の株価は強く、テクノロジー企業が集中しているナスダック平均株価指数は先日史上最高値を記録し、世界中の株価が踏み足するなか、留まるところを知りません。

すでにダウ平均株価の仲間入りしたアップルも高値更新の例外ではなく、勇ましい利益予測が並んでいます。しかし、先述したFinancial Timesは1月にアップル自身が為替変動によって利益を20億ドルほど削がれるかも知れないとレポートしていたことを示し、昨今の稀に見るドル高によって、予想外に営業利益が下振れするのではないか、と慎重な見方をとっています。

また、ナスダックの絶好調ぶりも2000年に弾け世界中を恐怖に陥れたドットコムバブルの再来ではないか、という指摘も出てきており、テクノロジー企業の親玉であり、世界で最も企業価値が高いアップルの下振れをきっかけとして、株価を主導としたリスクオフムードが、株や為替を問わず、世界中に一気に蔓延する可能性は否定できません。(執筆者:大島 正宏)

崩壊が心配される中国株バブルと為替への影響

米国の利上げ時期に気をとられているうちに、とんでもないことになっているのが中国株の状況です。日本の東証マザーズに相当する創業板のIPOラッシュの株価動向は猛烈な状況になっています。

とにかく上場ラッシュであることはこの一覧を見ればすぐに気がつくところですが、IPO後1か月で3倍から5倍になる株価はどうみてもおかしく、とにかく空前のバブル相場が展開されていることがわかります。

また上海総合指数も上昇が継続夕で、4月16日時点では年初来パフォーマンスがプラス29.6%というとんでもない上昇の仕方をしているのです。景気減速でも株価だけ上がるという信じられないような状況が続いているのです。

中国バブルは国内だけの問題で済むのか?

こうした業績と関係ない相場の吊り上げは中国株式市場に限らず日本でも行われていることですから、他国を心配している場合ではありませんが、この異常な過熱感は必ず近い将来バブルの破裂といった形で問題が起きることはほぼ間違いない状況といえます。

しかしそのときに、果たして中国のバブル崩壊は本当に他国に影響を与えないで済むものになるのかどうかが気になるところです。

ここのところ中国人民銀行はリバランスでユーロが高くなるとかなりのボリュームを売却しているという噂がでています。単にユーロ安に対応して、通貨の持高を調整しているだけならいいのですが、中国のバブル崩壊についてはどれだけの事態に陥ることになるのかいまひとつよくわからず、為替への影響がどう出てくることになるのかも心配される状況です。

実態経済が悪くて株高というのはかなり危険な兆候であり、今後数ヶ月の中国の状況が大幅なリスクオフの引き金にならないことを切に祈りたい状況になってきているのです。(執筆者:坂本 博)