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節分天井は本当? 2月に潜む5つのリスク

 いきなり月初からドル円は窓空けで始まっていますが、どうも節分天井とは行かないようで、2月はドル円に限っていえば下押しリスクもそれなりに想定しておく必要があります。現状で考えられるリスク要因としては次のようなものが想定されます。

リスク1. 米国経済指標

 企業決算は思わしくなく、しかもひどく低い数値の出る指標が目で地始めた米国経済に注目が集まります。6日はさっそく雇用統計がでますが、雪の影響は伸びない賃金単価でまた下押す可能性も残ります

リスク2. ロシアの不穏な動き

 ロシア中銀はこともあろうに通貨防衛放棄ともとれる利下げを実施し、一部の外資系ファンドからは、プーチンは意図的なデフォルトをするつもりか? との声も聞かれ始めています。

 実際中国筋の分析によると年明けから経済関連の報道がぱったり止まっているそうでなにかある前兆かもしれません。98年ドル円はロシア破綻で約17円下落していますから今なら100円に逆戻りもありうるという恐ろしい話です。

リスク3. ギリシャまさかのEU離脱

 ギリシャ急進左派連合と保守の連立内閣のチプラス首相は就任直後からトロイカや周辺国との間で合意していた自国の港湾売却をいきなり反故にしトロイカとの折衝も拒否しています。当初はEUに残ることを前提にしていると言われましたが、このチプラス氏、昨年5月のクリミア選挙後西側諸国の人件としてはフランスの左翼党首を二人だけのこのこロシアに出向いて祝賀会に出席してプーチンとの距離も近いといわれています。今ロシアがギリシャを助けられるとは思えませんが、EUとの交渉にプーチンのカードをちらつかせてくる可能性は十分にあり2月末のギリシャとトロイカの交渉結果には注意が必要です。

リスク4. MIT学派の理論的支柱ローレンス・サマーズがダボス会議で利上げに反対

 日本では人質騒ぎのニュースにすっかりかき消されたダボス会議ですが、今年のこの会議で注目されたのは、ローレンス・サマーズ元米財務長官とゴールドマンCEOのディスカッションでした。

 ローレンス・サマーズは、「脅威がはっきりするまではインフレとの闘いを始めるべきではないし、それはまだまだ先のこと。圧力が差し引きでデフレの方にかかっている限り、行動を考えるべきではない」と発言して大きな注目を浴びています。

 というのも現在のFRBのマジョリティを占めるMIT学派の理論的支柱がサマーズの長期停滞論とバブル容認論であり、このサマーズが利上げは難しいと言い出していることにFRBがどう反応するかが注目されているからです。まだ利上げまで時間がありますので次回3月のFOMCまでは憶測から株と為替が上下することも考えられます。

リスク5. 日本のPMIまさかのマイナス?

 そして問題なのは国内のPMIです。原油安を受けてまさかの実質マイナスの示現も夢ではなくなってきています。特に2月より3月が危ないと言われていますが、2月に兆候が見られれば少なからず円には影響がでるはずです。

 ということでリスクをあげたらキリがありませんが、どうも為替は2月が節分天井とはいかないファクターが山積している気配です。くれぐれもご注意を…(執筆者:坂本 博)

FOMCの結果を受けドル売り反応の為替マーケット

 1月FOMCの結果が発表となり、市場はドル売りで反応しています。内容としては景気認識は上昇しているとしながらもインフレの流れは下落しているとなったため、それを嫌気している状況です。前回の会議でフォワードガイダンスの文言をいじった部分はそのまま残されている状態で、おおむね変化はないのが今回のFOMCの結果となっています。

2004年のFRB利上げに酷似するスケジュール

 今回のFRBの利上げスケジュールは2004年グリーンスパン議長時代のプロセスに非常に似ています。2004年も1月に今のFOMCと同様にフォワードガイダンスの文言をいじり、結果的に6月にFF金利上昇を決めています。経済状況こそ違いはあるものの、この流れはかなり参考になるものといえます。

 2004年は春先まで株価が乱高下することとなり、とくに利上げ決定間近となった時期には7%近く米国株価が下落し日本の日経平均も追随することとなり、当然それに引きずられてドル円も下落を果たすことになっています。したがって今回の米国の利上げもそのタイミングが明確になった時点で一旦は株もドル円も下押しを覚悟しておく必要がある状況で、今後4月までのFOMCの結果でそれを探ることになりそうです

MIT学派ローレンス・サマーズのダボス会議での利上げ慎重発言が気がかり

 ところでFRBにおけるMIT人脈の理論的支柱ともいうべき存在のローレンス・サマーズ前財務長官がダボス会議で米国の利上げに否定的な発言をしていることが市場では注目されています。

 国内では人質事件のノイズで一切のダボス会議情報はかき消されましたが、ゴールドマンサックスのCEOとの対談で、現在のFRBの政策を支える長期停滞論を唱えるサマーズから利上げ慎重論が出ていることは注目される状況といえます。

 ただFRBは他の新興国市場がどれだけ痛んでいようが自国にプラスになると考えればお構いなしに利上げを行うスタンスであるため、安易な利上げ後ズレ期待をするのも危険な状況であり、今後FOMCの議事録内容にさらに注目があつまりそうです。

ドル円は下値模索のリスク

 ドル円は過去7営業日以上21日移動平均を上回ることができず、一旦下値を試しに行きそうな気配となっています。どうも117円近辺にはどこかの国のやんごとなきPKOと思しき勢力の買いがあるような動きとなっていますが、この117円を下抜けすれば116円台前半ぐらいまでの押し目は覚悟しておく必要がありそうです。(執筆者:坂本 博)