ドル円はズルズルと下落が止まらない状況となっています。
週足MACDでみると-2θレベルにあることから、そろそろ本来ならば一旦の反転があってもおかしくないのですが、いかんせん株価の軟調ムードが頭を押さえつけている状況です。特に火曜日から水曜日にかけての頭の重さは、「ここまでやるか?」と思わず声が出てしまうほどでした。
ひとまず筆者も111円台をロングでエントリーしていますが、ファンドの仕掛けで112.2を超えるもダウ先物の下落に合わせて一瞬で111.75まで弾き落とされているのをみると、一旦底抜けすれば止まらなさそうな雰囲気を醸し出しています。
ただ、何度もお伝えしているように、今のドル円が下がっている理由は正直良く分かりません。
株もアメリカに目を転じればそこまでひどいものではないですし、ドルストレートが暴騰してドルが大きく売られているようなシーンもありません。政情不安は以前からありますし、このところは中国株・原油も落ち着いています。
ここまで材料に欠けた状態での下値攻めが延々と続いている状態は、ドル円70円台くらいしか記憶にないだけに、本気の「円高トレンド」が到来してしまったのかなという懸念もあります。
この月足レベルの下げが2008年10月にリーマンショックに次ぐものであること、そのリーマンショックの下げも16円落ちて10円上がったのにもかかわらず、今回は10円落ちたままであることなどを考えると、さすがに近々大きなリバウンドがもう1度くらいありそうなものなのですが……。(執筆者:大島 正宏)