FXではどちらが大事? ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析


FXでは、「ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析のどっちが大事なのか?」なんていう話題がよく出てきます。

ファンダメンタルズ分析というのは、各国の金融政策だとか経済状況だとかをベースにして、理論的にどういうレートになるはずだと分析する方法。それに対してテクニカル分析は、過去のチャート形状などを分析することを通じて、将来のレートを予測していく方法。

一概にどちらが正しくて、どちらが間違っているというものではないですが、これについて僕の考え方をまとめてみます。

ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析、どっちが大事?

まず大前提ですが、レートは買う人が多ければ上がるし、売る人が多ければ下がっていきます。そして、この売り買いをする人たちを、ザックリと2つに色分けしてみます。1つが実需筋、もう1つが投機筋です。

実需筋というのは貿易の決済などで実際に「必要なので」為替取引をする人たち。そして、投機筋というのは「必要はないけれど、儲けるために」為替取引をする人たち。僕たちも一応、後者になりますね。

FX取引のうち8割は投機筋のものとも言われているようですが、この大部分を占める取引は反対決済で儲けるのが目的なので、最終的にはポジションは解消されるのが基本です。逆に、実需筋は為替取引をしても反対決済をする必要はありません。投機筋の取引は最終的にはフラットになるのに対して、実需筋の取引は積みあがっていきます。

この積みあがっていく取引が大きなトレンドを作っていると、僕は考えています。そして、ファンダメンタルズ分析によって理論的なレートが出せるのだとすれば、実需筋の取引によってジワジワそれに近づいていく、というイメージを持っています。

投機筋の取引はこの流れを軸にしながらも、儲けるために取引をしているわけです。結果的に、理論的なレートを先回りしようとした動きにつながったり、それを行き過ぎることもよくありますよね。

投機筋がレートを歪めてしまうので、ファンダメンタルズ分析だけで取引をすることは難しいです。しかし、多くの人がこれを先回りしようとするなど、意識をして取引をするわけで、彼らの取引行動の思惑を想像するためには、やっぱり無視するわけにはいかないわけです。

一方で、テクニカル分析とはどうでしょうか。これについては、一種のお作法のようなものだと考えています。つまり、市場に参加している人たちの共通認識、いわば常識というようなものです。

例えば、大きなトレンドが起こったあとに調整の局面がきて、「もうすぐ200日移動平均線に当たるぞ!」というようなときに、それを見ていない人はほとんどいないでしょう。また、レンジ相場が続いている状況のなかで、その上下の水平ラインを意識していない人はほとんどいないでしょう。

トレーダーたちの思惑がベクトルだとしたら、テクニカル分析というのはそのベクトルの下にあるフィールドのようなもの。誰もが意識しているテクニカル分析であるからこそ、そこが相場における重要なポイントになりえるんだと思います。

逆に言うと、多くの人が意識しているからこそフィールドになるわけであって、マニアックな少数の人間しか意識していないテクニカル分析というのは、あまり有効ではないでしょう。

「どういうフィールド上で、どういうベクトルが起こるのか」という2つの側面から相場のシナリオを考えて、それに沿った取引をしていくというのが私のスタイルです。なので、結論としては、ファンダメンタルズ分析もテクニカル分析も、両方とも大事だということになりますね。

FXの答えは、レートが上がるか下がるかという2つに1つ、とてもシンプルです。ですが、この答えにつながるまでの過程はとても複雑。「この分析が絶対正しい!」というのではなく、いろいろな側面から総合的に分析できるようになることで、答えに少しずつ近づいていけるようになるでしょう。(執筆者:貝田 凡太)