どうなる!?12月の雇用統計


前回の雇用統計では27.1万人という大幅な雇用増を実現したアメリカですが、当然これだけのポジティブサプライズを実現してしまうと、12月の第1金曜日(12月4日)に発表される数値にも否応なしに期待が高まってしまうというものです。一体市場はどのような期待を持っているのでしょうか。

各証券会社や銀行が出した予想値の平均は、現時点で20万人となっています。一見すると、市場もまだまだアメリカの景気を信用していないのかな…と思ってしまいますが、飛び抜けた数値が出たのちは大抵反動が来ることを思えば、27.1万人のあとの20万人という数字は決して「少なすぎ」と言えるものではないでしょう。

また、年の暮れは年末商戦や「暖冬ネタ」で例年のように異様なまでに良い数値が出るのが、アメリカでは最早お決まりとなっている節があります。事実、昨年の11月も32万人という高数値を出した翌月は、反動による落ち込みが懸念されこそしましたが、蓋を開けてみれば25万人という年末らしい「チート」ぶりが露わになりました。

これらのことから、12月の数字は少なくとも良くなりこそすれ、悪くなることはないかと思います

11月のADPとの大幅な乖離が唯一気がかりですが、あれは言わばイレギュラーみたいなものです(ですから雇用統計で150ppsの暴騰になったわけです)。こちらの12月度の予想値は19万人となっていることから、水曜日(12月2日)に発表されるADPで20万人前後の数字さえ出れば、雇用統計も同様の数字を期待していいのではないでしょうか。

これでFRBとしても安心して年内利上げを行うことが出来るはずです。しかし、ドル円プレイヤーにとって至難なのはその後です。円キャリー取引が活発化するのではという期待とは裏腹に、かつてアメリカで利上げが実際に行われた後もドル円が上がり続けたことは歴史的に例がありません

そしてくしくも、ドル円は年間を通して歴史的に全く動きがなかった1年ともなりました。この辺りについては、これまでお伝えした通りですが、それだけに2016年はドル円にとっても、「反動」がキーワードとなる年になりそうです。(執筆者:大島 正宏)