2015年は歴史上もっとも動かなかったドル円に


結局のところドル円は年内を120ー125円のレンジで終える可能性が高そうです。チャイナショックで一時期120円を割るシーンもありましたが、結局は落ち着くと見るやすぐに120円台に復活してしまいました。これはひとえに利上げ期待によるものですが、利上げ期待がこれだけ高まっていながらも、実は2015年におけるドル円の値幅は歴史的に1年間で最も小さいものとなっています

このままでは2011年のアベノミクス前にみせた全く動かないドル円を下回る動きです。ドルの観点から見れば、利上げのほかにもユーロドルの暴落によるドル高、そして円キャリー取引とドル高円安を演出する要素は相当あったのにもかかわらず、値幅が10円にとどまるという状況はある意味で異常でもあります。

裏を返せばこれは円高圧力が実は相当高かったのではないでしょうか? つまりドル高と円高が足を引っ張りあった結果、動かなかったというのが1つの仮説です。

もちろん125円を超えると日本政府からの介入があるのではないかという懸念が、ドル円の頭を押さえていたことは事実です。しかし思い返してみれば、チャイナショックにユーロ危機とリスク回避の円高ムードが年間を通して醸成されていたこともまた事実なのです。

このドル高と円高、どちらが最初に終わるのかどうかは分かりません。しかし1年間で10円しか動かない状況が翌年も同様に続くということは、まずもってありません。2011年の際には、その後アベノミクスの発動によって70円台から100円台まで一気に爆発的な上昇をみせたことは周知の通りです。

今回の125円が再び100円台にまで下落すると言うつもりは毛頭ありませんが、ユーロの落ち着き、そして利上げの実施によって先にドル高の終わりが来そうな流れであることは確かです。前回お伝えした「利上げのあとは必ずドル円は下がる」という傾向ともども頭に入れておく必要があるのではないでしょうか。(執筆者:大島 正宏)