流動性が低くFLY to QUALITYが起こっていないのが今回の暴落相場の特徴


24日のほとんどミンスキー・モーメントを彷彿とさせるパニック的な相場の売りから一旦は落ちつきを取り戻している株と為替の市場ですが、今回の相場状況には通常とは異なる、ある意味での異変が非常に多く見られるのが特徴といえます

あらゆる相場の流動性が極めて低下している

まずこの暴落が起きる前から出ていることですが、既にジャンク債、一般には灰イールドボンドの市場の流動性が下がりすぎて、既に売るに売れない状況が続いており、ジャンク債は下落しています。

また商品市場の状況を示す米国のCRB指数は既に中国株価暴落ショックの前段階の8月中盤でリーマンショック後に近い再安レベルに落ち込んでいるのです。

また債券市場が異常な凪に包まれていることも不気味です。株式や商品相場がこれだけ荒っぽい動きをしているのに債券市場に妙に静かななのはこれまでの暴落相場と異なるものです。つまりFLY  to QUALITYという動きが見られていないのです。

市場はレパトリで現金化しているだけか?

普通ならばリスク回避の相場にお金が移動するものですが、そうなっていないのが今回の暴落相場の大きな特徴です。暴落のきっかけは確かに中国ですが、その根底には米国の利上げによってQEでジャブジャブになった資金が消えていくことを市場は異常に怯えながら見ている気配が濃厚のようです。

米国の利上げは単に利率が上がるのではない大きな政策変更

どうやら市場は想像以上に米国の利上げによる相場からの金の流れが変化することを必要以上に恐れていることを感じます。これは米国の利上げを単なる利上げと捉えていたのでは理解できない市場の動きに発展しています。

暴落の後はほぼ二週間程度、投げと踏みの後遺症が残り相場は意味もなく上下しますが、その後にはまた下落と同じ方向に動く可能性がでてきてます。

一時的に戻ったと安易に判断しない冷静な相場状況のチェックが必要な時期にさしかかってきています。ドル円でいえばさらに113円方向までの下落を視野に入れながら相場を考えていかなくてはならない状況です。(執筆者:坂本 博)