BOEのカーニー嘘つき総裁の利上げ発言に乗るべきか?それが問題だ・・



Photo :Bloomberg http://www.bloomberg.co.jp/news/123-ME3Q2Q6TTDTT01.html

中央銀行の総裁というのは金融政策上、市場を欺く発言をしても基本的には批難されない唯一の公的な存在と言われますが、それにしても昨年一杯食わされたのがBOEのカーニー総裁の利上げ発言でした。サッカーワールドカップの緒戦のテレビ中継がはじまったころに突如メディアに登場したカーニー氏はやおら利上げを思わせれる発言をしてポンドは急上昇することとなりましたが、その後発言は二転三転し今に至っているのはご存知のとおりです。

カナダ人のBOE総裁起用で話題になったが・・

このカーニー氏はもともとカナダ人であり、米ハーバード大学で経済学の学位を得た後、英オックスフォード大学で博士号を取得し、ゴールドマンサックスに入社しています。2008年2月からカナダ銀行総裁の座を勤め、2012年末にBOE総裁に抜擢されている人物です。

いわゆるバーナンキ、ドラギなどのMIT学派とは異なるGS出身者ということになります。就任当初はかなり優秀な人物と評価されたのですが、昨年の利上げ話あたりから話がころころ変わる存在として為替の世界ではかなり辟易とされている人物でもあります。

GDP成長率から言えば確かに利上げの可能性もあるが・・

イギリスの直近でのGDP成長率はドイツに次ぐものなっており、不動産価格の上昇などを考えれば利上げの可能性がまったくないとは確かに言えない状況です。特に最近市場でクローズアップされているのが民間部門の賃金上昇率です。最新の統計によると年間4%近くにも達する勢いで、これが利上げを大きく後押しているといわれていますが、その半面公的部門では1%に及ばない上昇で、低所得者層との乖離も進んでいることからこれで本当に利上げできるのかという点は注目される状況となっています。8月のMPCでは利上げに票を投じる委員も登場すると言われていますが、どこまでポンドについていくかはなかなか悩ましい状況といえそうです。

特にポンド円というのは上がれば爆騰するのですが、所詮クロス円の架空通貨ですから、下落しはじめると大幅に落ち込むことになります。まだユーロポンドのほうが実需で安全に取引できそうな感じですが、果たしてこれに乗るかどうかがこの夏注目されそうな通貨あとなりそうです。(執筆者:坂本 博)