主力PKO終了のお知らせ~ドル円下落でももはやGPIFの助けは来ない?


7月に入ってやっとGPIFから昨年度の資産運用実績が発表されました。民間企業なら5月にはでるものが7月に入らないと発表されないあたりがGPIFらしいもっさりとした対応ですが、これによりますと、昨年発表された新たなポートフォーリオにほぼ近い形での買い付けが終わってしまっていることがわかります。

株の分析は株関連のサイトにお譲りするとして、発表された資料の中で興味深いのはおのポートフォーリオ変更に伴って外国債券、株式を購入するためにドルを購入してきたGPIFのPKO下支え活動も事実上おしまいが近づいているということです。もちろんまだ公務員共済(KKR)などが残っているとはいいますが、規模感はかなり異なるものがあり、今後のドル円下支え部隊がすでにひとつ消滅していることを示唆しています。

GPIFが発表しているデータによりますと2014年の10月~12月では6兆円分のドル転が行われており、翌2015年の1月~3月では3兆円分とほぼ半分に減っていることがわかります。相場の動きと比較してみますとGPIFの買いが減った時期は上昇が緩慢になっており、それなりに影響を与えてきたことは間違いないようです。これまで比較的一本やりで上昇してきたドル円も徐々に支えがなくなってきていることがわかりはじめています。こうした材料が枯渇しはじめて、米国の利上げ時期も不透明となってきたときに、本当にこのままドル円は上昇方向にあるのかどうかが問題になってきそうですね。

一方で、10月にはGPIFやKKRが統合した投資になることからKKR以下の投資主体がGPIFとほぼ同じようなポートフォーリオにするために9月中までは下値が堅いなどというまことしやかな話がでています。しかしそんなことが慌てて本当に起きるでしょうか?確かに郵政の上場にあわせて株価を維持しておきたいという目論見はあると思いますが、GPIFのポートフォーリオがほぼ終了していることだけは事実ですから、このあたりは冷静に見極める必要がありそうです。(執筆者:坂本 博)