原油価格が今後為替に与える影響について



(撮影/ロイター/アフロ) http://thepage.jp/detail/20150406-00000007-wordleaf

本来6月中に行われると見られていたイラン核開発制限での6カ国合意は、制裁解除となることからこの夏以降原油生産量の増加をもたらし、また原油価格に影響がでそうな状況となってきています。レイムダック化したオバマのほぼ最後の仕事と言われるこの合意で原油市場には確実な変化が表れそうです。OPECサイドは秋口以降原油価格は上昇に転じるといった強気の見通しと掲げていますが、イランの増産次第では状況に変化がでそうです。

本来、こうしたイランとの合意前に米国FRBは6月時点でアリバイ的にでも利上げに踏み切るのではないかという観測もみられたのですが、実際は想像以上に慎重なイエレン議長の発言もあり、12月までに実施というヘッドラインでドルが再上昇過程に乗っていますが、実際はまだどうなるかわからないという見方も根強く残っている状況です。

原油価格はドル円の動向にも影響

原油価格は日本の経常収支にも大きな影響を与えています。昨年末からの原油価格の下落日本の経常収支は貿易赤字の激減から年明け以降黒字に転換しており、実需としての円売りドル買い要因が大きく減少することが予想されます。昨年、一昨年の年間13兆円あまりの貿易赤字は確実な円売り要因となってきましたが、円安を支えるものがひとつ消えることになるからです。

また、その実行の是非を別とすれば原発の再稼動もエネルギー輸入をさらに減少させることから円安要因を崩すファクターとなりかねない状況です。原発は来年からの話となりますが、この秋口から円安を支えてきたさまざまな要素に変化が表れそうな気配となってきています。(執筆者:坂本 博)