中国上海株バブル崩壊のネガティブインパクトについて


3週で下げ幅24%という怒涛の下落

ここのところ日に日に不安の声が市場で高まっているのが中国上海株の下落に伴うバブル崩壊危機の動きです。

株式関係者によれば90年代初頭の日本におけるバブル崩壊前夜や2000年当初のITバブル期の過熱感にきわめて酷似した動きとなっているようで、どういった影響がでるかについてはよくわからなくても、少なからず影響がでそうであることは誰しもが感じている状況となっています。この上海株バブルにはいくつかの特徴があります。

上海株バブルの特徴

業績と関係ない不況の中での株高

これは日本にも一脈通じる問題ですが、企業業績と関係なく投資家の過熱感で買われている相場であるということです。

完全に個人投資家の需給で動く相場

こちらも独特なのがほとんどの市場参加者が株について詳しくない個人投資家の需給に基づく相場であり、とにかく儲かるらしいという噂を聴きつけては市場に参入する個人投資家に支えられた異常な過熱感の相場になっているということです。

信用買いがなんと日本円で45兆円規模

国内、東証の信用買いが3兆円、多くても6兆円なのに対し、上海株式市場における信用買いの規模はなんと45兆円であり、これだけを見てもその相場の異常さがわかります。借金して株を買っている末路の崩壊ほど恐ろしいものはないことをこの数字が示唆しています。

銀行株が市場の利益の4割となるいびつな市場

株上げの大きな原動力となっているのが銀行株というのもかなり妙な状況で、最近の上げ相場のなんと4割が銀行株の上昇で支えられている状況です。

過去の日本の事例から言えば、こうした異常過熱感相場の崩壊は大きく株価を下げて市場参加者が等しく損失を被ることになるわけですが、そのほとんどは個人投資家であるところがほかの市場と大きく異なるものと言えます。

もちろん国外の投機筋も連動ETFなどで投資している向きがいることは事実ですが、圧倒的なマジョリティは国内投資家であるというかなり変わった状況です。ただ、ここへきて国有銀行の融資上限が撤廃されるなど、不良債権を抱える企業への追加融資を行うことで過剰流動性が続くと見る向きもあり、意外に世界的な影響が少ないまま推移する可能性もでてきているのです。

真っ先に影響を受けるのは新興国と豪州相場

ただ、この中国上海バブル崩壊危機の場合、まず真っ先に影響を受けるのは新興国市場であり、当然中国市場に対する依存度の高い資源国株式、通貨にも影響がでることが考えられます。

こうなるとやはり国内市場にも影響が出ることが当然考えられますが、東証の場合、日銀がせっせとETFを買い入れており、6月単月だけで3330億円もの買い入れと行うという独特の状況となっていることからこの調子でいくと下値をかなり買い支えることになり、いきなり暴落的影響が出ない可能性も出てきているのです。

ただ、為替はまちがいなくリスク回避に動くことになりますから不測の円高と言う事態は覚悟が必要ですね。 (執筆者:坂本 博)