米国の重要な金融政策転換の試金石となる6月の雇用統計のポイントはここだ!


いよいよ6月5日に米国の雇用統計が発表されます。事前予想は以下のとおりです。

これを見ますと平均時給以外はほとんど先月と同じ状況です。

もちろんこの数字を下回ればアルゴリズムがテキストを読み取ってドル円を売りに回る可能性がありますが、継続して20万人の雇用が維持され、しかも失業率も横ばいとなれば、市場の見方は少なくとも9月には利上げがあると判断する可能性があり、さらにこの数字が大幅に上回ることがあれば、6月の利上げ説すら復活する可能性が高く、ドル円はオーバーシュート気味に大幅上昇する可能性がでてきています。

このまま6月中盤のFOMCまで突っ走る可能性も否定はできない状況です。ここへ来て米国の経済指標は少しでも予想よりよかった場合、大げさに買いあがるケースが増えているため、このシナリオは否定できない状況です。

ECB会見でのドラギ発言でユーロは驚くほどのショートカバーを示現

今週脅かされたのはユーロが想像以上に戻りを試したことで、水曜日のECBドラギ総裁の会見で「インフレは今年始めに底入れし、今後上昇しはじめるだろう」、「現時点ではQEを拡大する必要はないとみている」といった発言を契機としてユーロは大きく買い戻されることになっており、ドル円は既に123円台に下落して雇用統計の発射台を低くする状況となっています。

果たして良好な結果がでても125円を飛びぬけているのかどうかがユーロのおかげでかなり怪しくなってきているともいえるのです。

6月第二週からは水星が順行にもどるタイミング

いきなりアストロのアノマリーかと言われる方も多いと思いますが、来週からは水星の順行にもどる時期になります。それが本当に意味があるのかは別としてこれまでの結果でいいますとほぼこうしたタイミングでは75%が円高になると言われているため、一旦上がっても下げの調整になる可能性があるということを示唆しているのです。

結局シナリオは三つ

当たり前のことではありますが、雇用統計シナリオとしては次の三つが考えられます。

(1) 著しく強い結果を受けてドル円縛騰 126円方向へすり抜け

NFPがあまりにも強い結果となった場合にはドル円は125円前半をすり抜けて126円以上までオーバーシュートする可能性があります。この場合125円に5000本あると言われるオプションは完全にぶちぬくかたちとなり、128円方向に向けて突き進む可能性があります。

(2) そこそこの数字の場合は125円前後で頭を抑えられる可能性も

予想どおりもしくはそれより若干弱いものの20万人以上のNFPといった場合にも買い上がりが予想されますが、この場合、前述のようにユーロのおかげで発射台が低くなる可能性があるため125円見当でとめられる可能性大といえそうです。この場合逆走して一定の押し目を作る可能性もあります。

(3) まさかの大幅数字下落の場合

この場合には額面どおりドル円は下げることになると考えられます。ただ、どこのレベルでNFPの発表になるかにもよりますが、123円台ならば123円を切れるあたり、されに押しても122円台の前半まで戻れば、それ以上下を押すところまでのパワーは想定できず、逆にいい押し目の買い場となる可能性がでてきます。

以上のような三つのシナリオを想定して臨んでみてはいかがでしょうか?(執筆者:坂本 博)