FX取引で英語ができないと損をする理由とは


FX取引をしていますとつくづく痛感させられるのが英語を読み聞きする能力がないと損をするということです。FXに限って言えば喋れる必要はありませんが速読する力とヒアリング能力があることで、アルゴリズムほどではないにせよ必ず先陣を切る売買に役立てることがあるからです。

ECBの理事会後のドラギ会見も、FOMC後のイエレン議長の会見もブルームバーグTVがネット上で無料の放送をしていますから、まさにリアルタイムでその会見内容を視聴することができます。直近でも英語がわかることで得するこんな事例があります。

6月3日ECBドラギ総裁債券金利上昇でも介入の意思なしと発言し国債金利暴騰

まず記憶に新しいのは6月3日のECB理事会後のドラギ総裁の会見です。

日銀の黒田総裁と記者クラブとの会見は実にレベルの低い、一言で言えばくだらない会見でほとんど見るべきことはありませんが、このECBの会見は欧米メディア各国の記者がかけつけ、かなりきわどく鋭い質問をするため、それに対するドラギ総裁の返答でユーロドルは上下に乱高下することとなるのです。

「ボラティリティの高い局面に市場は順応する必要がある」と発言した3日の記者会見でも多くの記者から債券金利の上昇に対して介入しないのかと言う問いに対し、ドラギ氏が明確にしないと答えたことでそれ以降ドイツ国債の金利を中心に債券金利は再度暴騰することとなります。これもリアルタイムで聴けていれば為替にも打つ手で出てくるというわけです。

6月17日FOMCでのイエレン議長の煮え切らない発言でドル円大幅下落

FRBイエレン議長の会見も決して面白くはありませんが、見る価値はあるものです。

とにかく驚くほどハト派で鳩のくせにオウム返しのように同じようなことを繰り返すイエレン記者会見では年内利上げは口走ったものの、ビハインド・ザ・カーブそのものを示唆するものとなりました。

彼女の優柔不断なのか、MITコンセンサスでバブルを温存しているのかわからないような、かなりハト派的な内容は直接映像を見てヒアリングすると、そのセンチメントというものが後から翻訳された活字報道を見るよりも100倍よくわかるという印象を持ちます。

最近リークに使われていると思われるWSJの英語記事も重要

ここのところ気になるのがWSJの報道です。

日本の要人の市場けん制発言と思われるものは日経新聞よりこのウォールストリートジャーナルへのリークから報道されるケースが多く、オバマがドル高を懸念したとかしないとかという報道も基点はこのメディアでした。じっくり読む必要はないとしても斜めに読んで何が書いてあるのかを瞬時に理解できる能力があればかなりプラスになることは間違いありません。

個人的な印象で言いますと、TOEICなら800点ぐらい、つまり米国の小学校高学年はこのテストをほぼ満点とりますので、低学年の子供程度のヒアリング力と速読力があれば十分といえる英語力でFXは人よりも数倍早く戦っていくことができるのではないでしょうか。

FX売買の7割近くはロンドン市場で行われ、殆どの情報は英語でやり取りされています。イタリア人のドラギ総裁も、記者会見に登場する記者も決して英語の達人ではないですが、共通言語として英語を使っています。さらなる個人的印象から言えば、英語が読み聴きできるようになるほうがFXで常勝するよりはるかにやさしいと思います。FXとともに英語も勉強されてみてはいかがでしょうか? (執筆者:坂本 博)