逃げ足の速い英米勢の直近の動きを一体どう読むか?


FOMCによる先行きのはっきりしない展開を受けて相場には膠着感も漂いはじめていますが金融市場ではきわめて不可思議な動きが出始めており、これが何を示唆しているのかが話題になりはじめています。

HSBCの大幅リストラと本社英国外移転

英国での最大級の金融機関であるHSBCがなんと最大で5万人の人員削減に動くという話が伝わってきています。事業売却も積極的に行うようですが、それだけで年間6200億円の経費削減を目指すようで、今後経済がどんどん進行していくことをこの銀行は考えていないのではないか?という指摘も出始めているのです。しかも英国のEU離脱を読み込んでか本社をUK外に置くことさえ検討し始めているのです。

GEの金融部門売却

ここ数年ほとんど金融業かと思われるほど金融セクターで利益を稼いできたGEがついに金融部門GEキャピタルのほぼ大半を売却する計画を発表しています。日本では2008年のリーマンショック後消費者金融部門を売却したり先行して事業を縮小してきましたが世界規模で製造業に回帰することを宣言しています。

PIMCO5月に保有米国債の3分の2を売却

PIMCOが5月に保有売却債の3分の2を売却していたことも最近の報道で明らかになってきています。グローバル金融市場における世界トップクラスの債券運用残高を誇る会社として、日々、上質の運用サービスを提供しているはずのPIMCOがさっさと米国債を売却したというのはなかなか衝撃的な内容です。今後も国債の金利が高値で推移すること示唆した動きとなっているのでしょうか?

6月の株価低迷は債券金利の損失補てんのための株売りが主体

6月日本はPKOや日銀の買い支えがあるため下げもあまりたいしたことはありませんが、他の主要国の株価は下落が厳しくなっています。これは4月後半からの債券金利の大幅上昇で損失を蒙ったファンドや銀行が一斉に決算に向けて株式を売っていると言う見方がかなり強くなっています。

どうも全体として金融市場の水面下では外側に見えている状況と違うことがしきりに動き出しはじめています。特に逃げ足の速い英国勢が動き始めているのはファーストイン・ファーストアウトの兆候を示すものとして注目される状況です。為替の世界で言えばユーロドルの買い戻しの優勢やドル円の完全なピークアウトと逆に下落局面の到来といったこれまでにはほとんど考えられなかったことが起きる可能性は考えておく必要がありそうです。(執筆者:坂本 博)