ついに始まった大噴火、そのとき「ミセス・ワタナベ」は……


長きに渡るドル円の眠りは5月26日、121.5から123.3への大噴火で幕を閉じました。1日で2円上げという大躍進を遂げると、翌日もこの勢いは留まるところを知らず、一端は122.8まで下押しをするも、再度123.4に暴騰するなど、もはや暴虐極まる状態となっています。一方でこの動きのなか、浮き彫りになっているのが、個人投資家の存在です。

「ミセス・ワタナベ」という呼称を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

これは、海外ファンドが逆張りを好む本邦個人投資家を総称して付けた呼称です。なぜワタナベなのかは分かりませんが……。私が記憶しているのは、2009年から10年にかけてドル円がジリジリと80円に向けて下がっていく最中、ミセス・ワタナベ(個人投資家)が買い支えているためにドル円が全然下がらない、というものでした。

その後も円高時代に何度かミセス・ワタナベという呼称は用いられましたが、アベノミクスが華々しくスタートして以降は久しくなりを潜めていました。しかし、ここに来て数年ぶりにミセス・ワタナベの名前を目にすることとなりました。

「121円でミセス・ワタナベが大量にドル円の売りを入れている」という某国内証券業者のニュースを皮切りに、ついにはロイターでも27日、「123円にミセス・ワタナベの売りを観測」との報道がなされるようになりました。

要するに、ヘッジファンドなど大口プレイヤーの食い物にされる個人投資家として「ミセス・ワタナベ」という蔑称が用いられているわけです。

果たして我々個人投資家は「ミセス・ワタナベ」の烙印を押されてしまうのか、それともうまいこと躱すことが出来るのか。ひとまず、ワタナベたちの意に反したこの爆上げをどう処理するか、難しいところです。(執筆者:大島 正宏)