不安定なユーロの取引を嫌って投機筋がドル円にシフト? 6月相場は上昇か


4月中盤のドイツ債券金利の大幅上昇以来買い戻しが進んでいたユーロドルは、ECBのクーレ理事の18日のヘッジファンドを対象とした夕食会での講演内容が公表された19日日本時間午後3時(ロンドンタイムの早朝)急落をすることとなり、一気に200ポイント近い下落を演じることとなりました。

事前に主要なヘッジファンドが知っている内容をなぜこの時間帯に公表したのか? という憶測がついて回っていることは仕方ないことですが、この情報を知らない個人投資家だけが狙われたような格好になり大怪我をしたトレーダーの方も多かったのではないでしょうか?

投機筋はユーロドルからドル円にシフト?

この発言を契機として一旦は債券金利も下落し、ユーロドルは1.11を割りずっとレジスタンスラインとなっていた1.10500も割れて週の取引を終えています。

一説によると、この動きを受けて多くの投機筋がギリシャリスクも残る不透明感満載のユーロドルの取引か撤退をはじめており、その分がドル円にシフトしつつあるとされています。

ファンダメンタルズから言えば利上げも後ずれしているわけですからこの時期に無理してドル円が買いあげられる必要はないのですが、119円台でPKOと機関投資家が根強くドル円の買いを入れてきていることや日経平均も国策で絶対さがらないと見ていることからドル円や日経平均への投資が極めて安全であると判断してHF勢がいまさらドル円の買い上げにシフトし始めているという状況のようです。

確かに16日の週はほとんどドル円を買い上げる理由はありませんでしたが、すでに122円台に近づく勢いとなっています。

ギリシャのデフォルトで124円乗せか?

6月初旬にはいよいよギリシャのデフォルトが近づいてきているようですが、マーケットは最近この問題を無視し続けており、いよいよ断末魔で事が起きてはじめてユーロの急落が起きる可能性が高く、それと呼応してドルの大幅上昇がオーバーシュート気味にドル円を押し上げる可能性もでてきています。

テクニカル的に相場を見続けてきたものにとってはこれでドル円上昇か?というのはなんとも納得のしにくいものがありますが、このシナリオも想定しておく必要がでてきているようです。(執筆者:坂本 博)