シナリオを立てれば指標ラッシュも乗り切れる!


 今日はこの後21:30に雇用統計とコチャラコタ総裁の公演、1時半からはブラード総裁の公演があります。アジア市場も欧米市場も休場のためにドル円の動きは全体的に緩慢ですが、その一方でこれだけの重要イベントがズラッと並んでいるのも事実。一体重要イベントが立て続けに起こるとき、どういう分析を加えたら良いのでしょうか。

 まず、雇用統計です。これは先月の29.5万人から24.5万人に減少が起こるとされています(数値は主要証券会社や銀行の予想が弾きだした数値の平均です)。しかし、前哨戦である民間提供の雇用統計、ADPの結果を見てみると、予想が22.5万人で結果が18.9万人であることが分かります。ここから、市場はある程度のネガティブな数値が出ることを見越しており、逆に24.5万人以上の数値が出れば、ポジティブ・サプライズで大幅な上昇が起きることが分ります。しかし、29.5万人というのは余りにも「良すぎる」数字。前回の反動である程度下がることは否めませんし、予想以上に市場が冷え込んでいることなどから下げ目線でいいでしょう。というわけで、ここでのエントリーは売るのがベスト(後記:結果は誰も予想しなかった12.6万人…)。

 次に、コチャラコタ総裁の公演。彼はタカ派なので早期利上げ論を唱えてくるでしょうが、今年のFOMCでは投票権を有していません。よってこれもスルー。

 最後に、ブラード総裁の公演。こちらも投票権は持っていませんが、米国債市場への影響力はイエレン議長を超えて1位などというニュースも過去には出ており、影響力はコチャラコタに比べれば一定以上あります。しかし、ハト派なので早期利上げ論はまず無いとみていいです(今回は2人とも投票権がありませんでしたが、投票権のある総裁は、政策を大きく左右してくるので注意が必要です)。

 となると、ドル高を誘発する要因は、利上げ先送りでダウが大幅上昇でそれに釣られて…というシナリオしか思いつきません。したがって、全力売りがベストでした。

 さらに今日は世界的な休場なので、市場の参加者も少なく値動きは緩慢なはず。売り買いが一巡したら二匹目のドジョウを求めずに、サックリと引き上げるのがいいでしょう。

 このように、重要イベントや指標の羅列を観た時に、パッと自分の中でおおまかなイメージやシナリオを描けるようにして、シミュレーションすることが大切です。これには、日々BloombergやReutersなどのニュース、アナリストの見解、重要指標の結果を目にして吟味しておくことが欠かせません。(執筆者:大島 正宏)