原油の動きがわかってきた? ドル高と原油安の相関性


 先日いったん大幅な上昇を遂げ、ようやくリバウンドが起こったかと思いきや、今日は再び50ドルを下回って下落を開始。以前ならば原油高の原因になっていたような、イエメンの政情も現段階では全くリスクとはとられていないようです。とはいえ、ここにきて新たに「相関があるのではないか?」と言われるものが出てきました。それがドルです。どうやらドル高と原油低がリンクしているようなのです。

 確かにドルインデックスと原油の週足チャートを見てみると、ドルも原油も共に昨年の6月中旬から大きな動きを始めたことが分かり、共に現在までほぼノンストップで上昇と下落をそれぞれ描いています。これまでも相関があるのではないかということは指摘されていましたが、今日の大幅なドル高(円安・ユーロ安)で上昇していた原油が一気に下落したことによって、市場でも原油がファクターとして改めてしっかり認識されるようになったといったところです。

 ドル高と原油安が相関を見せるようになった原因ははっきりとはしていませんが、事後的な説明を加えるとするならば、リスクオンとして買われる商品先物(金・原油)と、リスクオフ局面で買われるドル(資金の退避先)が反比例を起こしている状態です。

 しかし、昨今ニュースでも騒がれ始めたとおり、ドル高はアメリカの株安を起こす原因となっており、すでにドル高で予想以上にアメリカの景気が実体経済の勢いが削がれているのではないかという指摘もあります。つまり、今後原油が上がる状況というのは、アメリカ経済が予想以上に良かったことが示されアメリカの株安が止まるときか、ユーロに何か良いニュースが出てユーロ高に振れるときのどちらかでしょう。また、今日のドル円のドル高局面での大幅な上昇をみても、やはりこのドル高が崩れた時(つまり原油の値が上がるような時)の反動には、ドル円プレイヤーとしても備えておきたいところです。(執筆者:大島 正宏)