DD方式のFX業者は本当に顧客からの売買取引をカバーしているのか?


 FX業者の取引形態として社内にディーリングデスクを置いて顧客注文の反対売買を行うDD方式の業者と、すべてのオーダーをカバー先に投げてそれにマージンを上乗せすることで利益にするNDDの業者が存在することは以前にも書いたと思いますが、このDD業者というのは本当に顧客からの売買をカバー先に出しているのかというのが常に疑惑となります。

 実は海外で日本語サイトと開いて1000倍などのレバレッジを提供する業者の場合、そもそも無登録でどこの国にも認識されていない業者が多いのですが、それとともにこうした業者が呑み行為をしていることが認識されています。通常呑み行為というと馬券などの私設投票所を思い出しますが、実はFX業者でも十分起こりうる話なのです。

90%の顧客は証拠金を失って退場しているだけ

 下の図を見ていただければわかりますが、残念ながら国内を問わず海外を含めてすべてのFX個人投資家の約90%は、頼まれなくてもほとんど市場の動きとは反対方向に売買を行い、ほぼ3ヶ月以内で証拠金を失って退場していくのが実情となっています。

 したがって、誰でも思いつくことですが、儲けをしっかり出す1割の優秀な顧客の取引は確かにカバー先につないで損がでないようにしても、それ以外の顧客の取引はカバーせずに放置しておいいても証拠金がなくなって終わるだけなので時間だけ稼いでいればいいことになります。

 国内の業者がここまで酷い呑み取引をしているかどうかは定かではありませんが、DD方式で社内にデスクを置いて販売売買をするというのは少なからずこれに近い状況が起きているといえます。特に原則固定のスプレッドというのはインターバンクにすべてカバーを求めていればありえない人工的に設定された世界ですから、原則固定を打ち出している業者は、ほぼこのやり方に近いこと社内的に処理しているといっても過言ではありません。

 海外の無登録業者が証拠金と同額のボーナスを支給してくれるのも、結局顧客が証拠金を使い果たすことでそれがまるまる利益になるビジネスモデルだからで、支払いの段になると途端に払いが悪くなるのは、もともと利益を支払うことがほとんど想定されていないからだということがよくわかります。

 このDD方式とよばれるやり方は海外のハイレバレッジ無登録業者と日本の8割近い業者だけが行っているもので、国内の金融庁もどこまでカバー先を使えば呑みではないのかはっきりとして規定を提示はしていません。相対契約どおりに利益を支払いさえすれば何も問題が起こらないのは事実で、FX業者に詳しくなればなるほどこのDD方式というものが不可解なフォーマットであることを強く感じます。

 こうしたことから、個人的にはできるだけNDD方式の業者と取引をしたいと思う今日この頃です。(執筆者:坂本 博)

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