DD方式とNDD方式について改めて考える 海外業者は既に8割以上がNDD方式


国内の店頭FX業者はまだほとんどがそのカバー取引についてはDD方式、つまり社内のディーリングデスクを利用しており、NDD,ノンディーリングデスクで外部のインターバンク20社程度とつないで最適化をはかり、そこにマークアップを載せていく方式とは異なるやり方をとっているのが現状です。

 これは世界的にみても日本だけの特殊な状況で、これまでにもディーリングデスク方式でFX業者の社内にトレーダーとは反対売買をするディーラーを置いているやりかたには多くの疑問が投げかけられてきています。スプレッドが急に広がるだけではなく、スリップが増えるのもこのディーリングデスクによる故意の仕業ではないかとさえ言われているわけです。

海外業者は既に8割以上がNDD方式

 国内ではNDD方式をとっているのはYJFX!のC-NEXやセントラル短資FXのウルトラFX,FXCMの通常取引口座などが有名ですが、ほぼ20社近いインターバンクと接続してもっとも条件のいい取引をアルゴリズムで選択していくという方法をとっているため、ウルトラFXやFXCMなどはスプレッド自体にアービトラージ的な状況が生まれ、マイナススプレッドになったりゼロスプレッドが発生したりすることになるのです。

 ただし1月15日にスイス中銀ショックのような状態が起きますとインターバンクからのプライスが途絶えて結局価格がでなくなることもありうるのです。したがってNDDが万能と過信するのは危険といえます。少なくとも業者自身が取引トレーダーと利益相反をするような取引をしないということだけはこのNDD方式では保証されているといえます。

DD方式が作り出しているフェイクな世界が原則固定という不自然なスプレッド

 一方、相変わらず多くの国内店頭FX業者が行っているのがDD方式と呼ばれる、社内での調整方式の売買です。国内業者の場合にはスプレッド最狭競争から原則固定を売りものにした狭いスプレッド提示が大流行ですが、インターバンクと業者との間に固定スプレッド取引というものが存在するわけではありませんので、あくまで業者と個人投資家との間の相対取引にだけこうした条件設定がなされるというわけです。

 業者は小口の取引についてはすべてをカバー先のインターバンクには出さずにある程度まとめて個人投資家間の売買を相殺させながらバルクで反対売買をしていることが多いのです。ですから1万通貨100枚以上といった大口の一回取引を行おうとすると、原則固定を打ち出している業者のかなりの部分がすべて約定させることができず部分約定などという問題を発生させることになるのです。

 つまり小額の取引だからこそ原則固定という仕組みが成り立っていることがわかるというわけです。これは海外業者でも金額の大きな取引になるとなぜかスプレッドが開いて取引条件が劣化するケースが多いのですが、ある意味で無理やりつくられた不自然な世界であり、相場状況によってはどこの業者がいつ条件を崩すことになるのかはわからないというのが実際の状況と理解しておく必要があるのです。

 したがって、DD方式を取っている業者である限り、原則固定を謳っていてもいつその取引条件が悪化するかはわからないというのが正直なところで、こちらも業者が提示する条件を過信するのはリスクが高くなります。原則固定というのは、決して嘘だとは言いませんが、様々な問題を抱えており、しかも多額の取引には対応できない仕組みということは覚えておかれるといいのではないでしょうか。(執筆者:坂本 博)

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