混乱の加速するギリシャ債務問題~月末に向けてユーロの乱高下に注意


 ギリシャのチプラス新政権は、想像以上にタフネゴシエーターとなっているようで、ユーロ離脱は望まないというものの、EU,ECB,IMFのトロイカがほとんどのめないような条件を突きつけ始め混乱が拡大しています。これを受けて楽観的な報道があると買いあがる利ユーロですが、EUの実務担当者から否定的発言がでるとまた売られるという繰り返しが続き、特にユーロ円の上昇にドル円も連動して買いあがる形となっていることから月末のトロイカとの交渉期限まではかなり慎重な売買が必要となってきているようです。

ドイツの戦後の賠償責任まで口にしたギリシャの外相

 とくに衝撃的なのはドイツとギリシャの外相会談の席上ギリシャのコジアス外相が第二次世界大戦中のナチス・ドイツによる損害賠償について口にしたそうで、当然ドイツ側は賠償問題は解決済みとその場で拒否したことがすでに報道で伝わっています。

ロシアカードをちらつかせ始めたギリシャ

 また、もともと党首時代からプーチンとの関係が深いチプラス首相はロシアからの援助のカードをちらつかせ始めており、ロシア・中国が支援に前向きといった真偽のはっきりしない報道も登場しはじめており。当初の楽観報道をはるかに超える深刻な状況となっていることを示唆し始めています。

ギリシャがEU離脱すればユーロ買戻しで爆騰という見方も

 一部のヘッジファンドなどはギリシャがユーロから離脱することになっても、他のEU加盟国は簡単に離脱を考えられないことから逆にギリシャが切り離されることでユーロが大きく買いあがることを想定し始めているとの報道も出始めています。

うわさで買って事実で売るパターンに要注意

 いずれにしても月末にむけては憶測でさまざまな報道がでることから、それに呼応する形でユーロが買われ、ユーロ円の動きに引きずられてドル円も大きく上下することが考えられます。したがってどこまで順張りで着いていくかは十分に考えてポジションをつくることが肝要となりそうです。とりわけ結果がでてからの事実売りに要注意です。(執筆者:坂本 博)