原油は反発するのか? 答えは金相場に学べ!


 最近「原油反発」、「原油大幅高」という文字をニュースで見たことのある方は多いと思います。しかし、安易に買うのは考え物かも知れません。

 WTI先物チャートを見ると、1月下旬の43ドルを下値メドに一端55ドル近くまで上昇をしましたが、再度49ドルにまで下がってきています。30ドルから40ドル圏内は2009年にリーマンショックが発生した時、140ドルから一気に暴落したあと100ドル超まで再度反発していった地点でもあり、月足レベルで抵抗があります。底堅いのも無理はないでしょう。

 ではここで買うのか?

 それも妙案だと思います。短期的にはどこかで一度底入れするでしょうし、長期的にみてもせいぜい底は1990年から2000年までずっと維持されてきた20ドルだからです。しかし、数か月スパンでの反発を期待はしない方がいいというのが私の見解です。

 それは、同じメジャーな先物商品である金相場の歴史を思い出していただければ分かると思います。金相場もバブルで一時期400ドル程度から5-6年かけて1800ドルまで上昇したことがあります。

 当時はギリシャ危機のせいだとか、中国とインドの需要増だとか、最もらしいことが言われていましたし、2000ドルまで行くなどという勇ましい見解も出ていましたが、2012年半ばに500ドル近く崩壊すると、それ以後は2013年の年明けから約2年間、延々と1200ドル圏をさまよっています。

 なぜでしょうか? 一体、中国とインドの需要はどこへいったのでしょうか?

 相変わらずこの2か国は活発な経済成長を続けていますし、まさか需要が消えるわけもありません。答えは簡単です。株や債券の方に投資妙味が出て、金は投資対象として飽きられてしまったからです。

 2年以上1200ドルを維持している金を底堅いとみるのか、投資妙味がないとみるのかは皆さんの自由です。しかし、振り返って原油を見たとき、原油生産国が原油の産出スピードを縮めることはない、と宣言しており、かつ代替エネルギーが再び着目を浴びている今、はたして機関投資家の目に原油がおいしい投資商品として映るのかどうかは、疑問といったところです。(執筆者:大島 正宏)