投資に向いている通貨は? 「ドル円」が一番簡単なワケ


 FXには様々なペアがありますが、基軸となるのはユーロ/ドル、ポンド/ドル、豪ドル/ドル、NZドル/ドル、円/ドル(ドル円)の5つです。他の豪ドル円やユーロ円などの通貨は、これら基軸通貨ペアの組み合わせに過ぎません。

 よくユーロ円の動向を熱く語るアナリストが散見されますが、上記の基軸通貨に較べてプレイヤーも圧倒的に少なく、ドル円とユーロドルの動きに引っ張られるユーロ円などが主体的に動くことはありません。むしろ、これらクロス円と呼ばれるドル円以外の円絡みの通貨は、該当通貨とドル、円の3つの動向を追わなければいけないため、流れを予想するのが大変です。

 例えば、ドル円が大幅に下がってもユーロドルが同じ分だけ上がっていれば、ユーロ円はビクともしませんし、円が買われユーロが売られる局面では、ドル円とユーロドルの下げ値幅を合わせた分だけ下落します。このように考えるべき要素、いわゆるリスクファクターが多い通貨は、投資対象としては不向きなのです。

 その点、ドルストレートと呼ばれる上記の基軸通貨は、政策と株価に左右されるだけなので、中長期で持つには最適です。中でもドル円は上記の通貨の中で、もっとも株価の影響を受けやすいため、素直に株価に従って売買していれば良いと言えます。

 しかも、日経平均はダウに連動するため、ダウ平均とダウの先物さえ見ておけば、ドル円の基本的な売買戦略は立てることが出来るのです。なにより、ドル円は他に比べ、我々日本人がもっとも関連政策についてよく知っている通貨ペアです。このように、一番簡単で我々が触りやすい通貨がドル円なのです。(執筆者:大島 正宏)