やり過ぎの豪ドルに要警戒


 先日、資源国であるカナダが予想外の利下げをしたことで、同じ資源国のRBA(オーストラリア準備銀行)も利下げをするのでは、という思惑が強まり、豪ドルが盛んに売られ始めました。さらに1/22にはEUも景気刺激策として緩和を決めたことで、全体的にドルストレートの売りが加速しています。

 しかし、本来的な豪ドルのターゲットは、昨年末にRBAのスティーブンス総裁が「適正水準」とした0.75豪ドルのはずです。昨年末に0.82豪ドルだった際、「利下げへの牽制発言は行われるものの、この下落ペースで行けば、来年(2015年)2月に利下げは行われないのではないか」という予測を複数の証券会社が立てていました。その時証券会社が出したターゲットが、2015年末の0.80豪ドルであったことを考えれば、現在の0.79豪ドルという数値は明らかに「売られすぎ」の水準にあると言えます。

 他国に追従して利下げが行われるのでは、という観測は根強いですが、中国経済や資源価格の回復、昨年9月から1600ppも下落し想定以上のスピードで「適正水準」に近づいていることなどを考えれば、やはり2月の利下げは見送り、とみるのが適切でしょう。

 またファンダメンタルズ分析だけでなく、テクニカル分析の側面からみても、4時間足MACDはグラフが大幅に下へ振り切れており、通常-2αが底値のメドとされるボリンジャーバンドでも既に-3αにまで到達している有り様です。

 したがって様々な面から、この状況が持続するとも思えず、おそらく数日以内に何らかの形で短期的に大幅是正されることになりそうです。(執筆者:大島 正宏)