ダイナミックな動きに対応するための繊細なストップロス設定と損切りの重要性


 大きな為替相場の変動合わせて証拠金をたっぷりと維持して突然の相場の下落に備えるというのも一つの方法となりますが、本来的なFXの取引手法としては自分であらかじめ設定した損切りポイントに来たら躊躇なく損切りをするというのも重要です。

 とにかく一定以上証拠金を無闇に減らさないというのは、証拠金を厚めに入れて売買する以上に重要なものとなることは言うまでもありません。これまでFXの世界で成功を収めてきた人達が異口同音に成功の秘訣として教えてくれるのは、とにかく証拠金を減らさないことなのです。ビギナーズラックを含めて証拠金を短期間に増やすことは意外に難しいことではありませんが、それを一気に失う可能性は利益獲得以上にもっとその可能性が高いといえるのです。したがって、どのように証拠金の維持を厳守していくかがボラティリティの大きな為替市場ではとても大切なアクティビティとなるのです。

取引スタイルによってストップロスの設定位置はかわってくる

 最近では投資家によってかなりその売買スタイルが多様化しています。スキャルピングに力を入れるトレーダーもいらっしゃることでしょうし、定番のデイトレに総力を挙げる方もいらっしゃることと思います。しかし、ストップロスの設定については、取引スタイルによってかなり変化させていく必要があります。

 たとえば、スキャルピングで言えば1回平均して10PIPS獲得していくのもかなり大変なことになります。いいところ5PIPS平均という方も実は多いのではないでしょうか。それにも係わらず1回ごとのストップロスを50PIPSも上下に置いて売買してしまいますと1回の損失額を5回以上のディールでカバーすることになり、まったく儲からないことになってしますのです。

 そもそもスキャルピングというのはポジションを取ってみた途端に駄目なのはトレーダー自身すぐ判るものであり、できることならば10PIPSとるためのディールなら同様に10PIPSの損失で即座に損切りをするぐらいの割り切りが必要になってくるのです。

 またデイトレでもそうですが、覚悟を決めて買い下がるとか売り上がるのでないかぎりドル円で言えば30PIPS以上の設定にするのは損失が大きくなりすぎる可能性があります。一度とったポジションは相場がもとに戻ることを誰しもが願うものですが、それが結果的に長時間かけて回復することを考えれば一旦損切りをして入りなおすほうがよほど効率的ということもできてしまうのです。このあたりは1回あたりの損益がどの位確保できているのかにもとづいてプラクティカルに設定することが重要になります。

 また、30PIPS程度のストップロス設定ですと四六時中損切りがでてしまい、ちっとも儲からないという場合にはそもそものエントリーのタイミングに問題があることは間違いありません。したがってトレードのやり方自身を矯正することも視野に入れる必要がでてきます。

ストップロスポイントは通貨ペアにもよります

 30PIPSのストップロスという話をしましたが、スイングトレードではもっと粘る必要があるケースももちろん考えられます。またポンド円のような異常に上下に動く通貨ペアの場合あまり浅くストップロスを起きますと常に損切りに引っかかって単なる損切り貧乏にあってしまうということもありますから、なんでもストップロスを浅く置けばいいというものでもないことも確かです。

 しかし、証拠金の可能性を最大化するためには、ここ一番というタイミングでいかに自由に使える金額を大きく残しておくかということになりますから、買い下がりや売り上がりに終始するより、一旦即時撤退し値ごろとタイミングを計ってさらに下値で再度参入するというほうが制約条件が少ない取引形態になるともいえるのです。

 多額の証拠金を投入して徹底的に買い下がるのといった戦法に出るのも一つの考え方ですが、インターバンクと同じように一旦撤退して入りなおすという方法を繰り返して必要以上にリスクテイクしないというのも2015年に予想されるダイナミックな相場環境を乗り切る上では重要な線略となるのです。

 すべての戦略設定をするのは他ならぬトレーダー自身の意思によるものとなります。どれが自分に取引スタイルにあっているのかはしっかりと自己ルールとしてもっていることを強くお勧めしたいと思います。(執筆者:坂本 博)